四国で初導入の血管内塞栓術(グルー治療)
四国で初導入の血管内塞栓術
(グルー治療)
血管内塞栓術(グルー治療)について
欧米で広く浸透している血管内塞栓術(グルー治療)は、下肢静脈瘤ができた血管内に医療用の瞬間接着剤(CAC:シアノアクリレート)を注入して、血管の閉塞を行う方法です。2019年12月に日本においてもVenaSeal™が保険適用可能となり、治療に取り入れることができるようになりました。従来の硬化療法やフォーム硬化療法は硬化剤で血管を固める治療方法ですが、伏在静脈根幹の弁不全が明確である場合には効果を実感できず、再発率の高さが課題でした。しかし、欧米の調査結果では血管内塞栓術(グルー治療)と高周波治療・レーザー治療は同等の実績があることが判明しています。当院は2020年3月より血管内塞栓術(グルー治療)を四国で初めて導入しました。治療を希望される方は、お気軽にお問い合わせください。
血管内塞栓術(グルー治療)の流れ
- カテーテルを挿入する箇所に局所麻酔を行います。
- エコー検査機器を用いて静脈内にカテーテルを挿入します。
- 医療用の瞬間接着剤(CAC:シアノアクリレート)を注入します。
- 瞬間接着剤を注入した部位を皮膚の上から圧迫します。
- カテーテルを抜いてから傷口に絆創膏を貼り、終了となります。
血管内塞栓術(グルー治療)の方法
血管内焼灼術との違い
血管内焼灼術(レーザー治療・高周波治療)では熱を用いて治療を行うため、血管周囲にある組織・神経を傷つける可能性があります。しかし、血管内塞栓術(グルー治療)では熱を用いないので、カテーテルを挿入する部位のみの局所麻酔で済み、TLA麻酔が不要であり術後の浸出液が少ないというメリットがあります。
血管内塞栓術(グルー治療)の
メリットとデメリット
メリット
- 局所麻酔のみの使用で、TLA麻酔不要
- 痛みがなく治療できる
- 熱による血管周囲の神経・組織へのダメージや深部静脈血栓症の可能性が低い
- 術後すぐに日常生活を送ることができる
デメリット
- 強く蛇行している血管には不向き
- 薬剤(CAC:シアノアクリレート)がやや長期間体内に残る
(ただし、最近の文献ではCACはゆっくりと融解し尿などから体外へ排泄されることで約4-5年で消失していくことが分かってきています) - アレルギー反応の可能性があるため、アレルギー体質の方には不向き
血管内塞栓術(グルー治療)が不向きな方
- アレルギー体質の方
- 血管が強く蛇行している方
など